2014年05月25日

精神疾患に罹患している従業員を、会社が指定する医師に受診させることは可能か

こんにちは。お疲れ様です。

5月も終わろうとしていますが、5月病が疑われる方はお近くにいらっしゃいませんでしょうか。

ここ数年、鹿児島でも、精神疾患に罹患する方が珍しくなくなってきました。

企業側から見れば、早期に治療して、万全の状態で労務を提供してほしいところです。

しかし、実際のところ「君、メンタルクリニックに行ったらどう?」なんて安易に言えたものではありません。
まして、「〇〇クリニックに行ってきたまえ」と、受診先まで指定するのは、プライバシーの問題になりそうで、二の足を踏む方もいらっしゃると思います。

結論を申しますと、合理的な理由があれば、受診先を指定して、受診を勧めるのは可能です。

病状がなかなか回復しない、職場の秩序が明らかに乱されている、労務の提供に長期間支障が出ている、といったことがあれば、就業規則に基づいて病院で受診するのを命じることができます。(ケースによっては、就業規則で定めていなくても、受診を命じることができます。「京セラ事件」参照)

もちろん、就業規則で定めている手順や、労働者の気持ち、プライバシーなどには配慮が必要です。まずは、産業医と相談する、任意の受診を勧める、といったことから始めると良いでしょう。

会社が受診先を指定したところで、労働者が他の病院に掛かることを禁止するわけではない、ということもあり認められているようです。

仕事が原因なら、労災の可能性も出てくるかもしれません。また、精神疾患以外の疾患についても基本的には同様の考え方で良いです。

今日はこんなところです。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
posted by 坂元修二 at 22:29| Comment(0) | 労務管理

2014年05月08日

業績給の導入について

こんにちは。お疲れ様です。

ゴールデンウィークは有意義に過ごされましたでしょうか。
サービス業の方々にとっては繁忙期、即ち稼ぎ時でしたでしょうか。
快晴が、吉と出る業種もあれば凶と出る業種もあります。
肌寒い夜が続いています。自然は未だにどうにもならないものです。

4月に人事異動がある企業様が多いと存じます。

「昇格したものの、業績給という制度に変更になった」という友人がおりました。営業の管理職になったことで、歩合による手当ての幅が大きくなったそうです。元々そういう規則で運用されており、最低保障ラインがあるようなので、問題はなさそうでした。

もし、会社が途中で業績給制度を導入し、それによって給料が下がる可能性があるのであれば、労働条件の不利益変更になる可能性があります。

不利益変更は、原則として、労働者から個別の同意を得なければなりません。若しくは、就業規則の改定でも対応可能ですが、不利益と変更の必要性のバランス、変更後の労働条件の妥当性、代替措置や移行期間の設定、などを考慮する必要があります。

個別の同意を得ても、「労働条件は就業規則の条件を下回ってはならない」という法律がありますので、結局、就業規則を変更することになると思います。たまに忘れる方がいらっしゃいますのでご注意を。

業績給の導入については、業績を判断する客観的な基準が定まっていれば、概ね認められるようです。

確固たる基準があれば、法律を持ち出すまでもなく、皆納得できるということでしょうか。

今日はこんなところです。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


posted by 坂元修二 at 00:10| Comment(0) | 労務管理

2014年04月07日

「管理監督者」の意味

こんにちは。お疲れ様です。

年度始めということで、忙しい時期です。時間外労働が発生しやすい雰囲気ではないでしょうか。

さて、「管理監督者」であれば、いくら働かせても時間外労働にはならず、割増賃金を払う必要がない、とご存知の事業主様は多いです。
従業員に「〜長」というポストを与えて、延々と残業させていらっしゃる企業様は少なくありません。

この「管理監督者」というのは、会社が恣意的に決められるものではありません。部長だから管理監督者、という決め方は危険です。

仮に後日裁判になったとして、管理監督者ではないと判断された場合、数百万単位の未払い賃金が発生する可能性があります。

「管理監督者」の本来の基準は、ネットで調べればいくらでも出てきますので、個人的な解釈でかみ砕いた基準を挙げておきます。
@人事、配置、営業等について自由にできる権限を持ち、自分自身の出勤は自由であること。(ただし、責任を果たさなければならないときは出勤します)
A報酬が、明らかに他の従業員より優遇されていること。

…という感じです。

タイムカードなどで勤怠管理をされているような方、仕事内容が普通の社員と同じで、業務の量が多いだけの方、などは管理監督者とは言えません。

「残業させ放題の労働者」…なんとも素敵な響きではありますが。

今日はこんなところです。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

posted by 坂元修二 at 22:48| Comment(0) | 労務管理